国同士の武器の売買の関係は複雑

イランは、同じ中東にあるとはいっても、他のアラブ諸国とは人種の違うペルシャ人です。

イラクも敵の一つで、イランとイスラエルにとって、イラクは共通の敵であるから、敵の敵は味方という論理になっていきます。そこで、イスラエルから、アメリカ製の武器やその部品が、イランに流れ続けています。

そこへもってきて、アメリカが手を引いたイランを、ソ連が見のがすはずがない・・・すっと忍び寄り、ソ連製武器を供与しました。

アメリカも同様。イランと仲が悪くなったのと反比例して、イラクに接近し、武器が流れていく・・・こうして、イランとイラクは、双方とも、アメリカ製とソ連製の両方の武器をもって、戦うことになったのです。

これまでの常識ですと、ソ連が共産圏の国々に武器を売り、一方、アメリカやフランスなどが自由圏に武器を売るということになっていたのですが、もはやそんな時代は通りこしてしまいました。

一つの国に、色々な武器が入り込んでいます。フォークランド紛争では、イギリスの軍艦が友好国フランスのミサイルで、あっという間に撃沈されたりしたものです。